愛は惜しみなく与う⑤
そんなことを早くに悟ったから、普通にあたしの性格はすれていった。

きっと小さい時あたしは性格悪かったと思う。全員消えろって思ってたし

もちろん鈴も嫌いやった


目の前で母上に愛されている妹を見続けた。あたしが捻くれても仕方ないと思う。

家も嫌い

小学校は所謂、お嬢様学校

途中まではあたしも、勉強を頑張って、マナーも勉強して、東堂の会社のことを学べば、認めてもらえると思ってた


だから頑張ったよ

あたしも、母上に…母親と言う存在に愛されたかったから。
頑張ったら褒めて欲しかったし、できひんことがあったら教えて欲しかった。


でもその愛はあたしには一切向かなかった


なんやったんやろか
なんでかは分からへん。
でも、ほんまに鈴しかみなかったから。

だから諦めた

小学校5年生くらいのときかな。もう、頑張るのはやめようって思ったのは。


あたしが東堂からいなくなっても、何も変わらないことが分かったから。



そんな中でも、ずっと側にいてくれたのは志木だけやった。
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