愛は惜しみなく与う⑤
志木はあたしよりも2つか3つ歳上なだけ。大して変わらへんのにさ?
凄い大人っぽかったし、何よりも、優しい奴やった


マナー講習が終わって、その後の全国の試験。あたしはそれをトップで合格した。
まぁ全国の嬢ちゃん坊ちゃんが受ける試験みたいなやつや

礼儀作法に、その他色々


結構大変やねんで?小学生でさ、そんなん覚えるのって。
これをトップで合格したら、褒めてもらえるやろなって思ったから頑張った


「ねぇ志木?これあたし1番だったら、お母様はあたしのこと認めてくれるかな?」

「勿論です。私も勉強付き合いますので、一緒に頑張りましょう」


小さい頃は、あたしも関西弁封印してた。てゆうか、東堂のみんなは関西弁なんか使わへんから、自然と標準語をはなした


ずっと志木は応援してくれてた
ずっと味方でいてくれた


その合格した日
志木と一緒に母上に報告に行ったら、1度もこちらも見ずに言った


「今は忙しいの。志木、その子が使ってた参考書とか、要らないから処分しておいて」
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