愛は惜しみなく与う⑤
「慧。外出るで」


「うん」

黒蛇の男2人も、あたしたちをやれと言われてるのかついて来る

アパートの裏の自転車置き場


「俺はイケメンが嫌いでね」


ゴツい馬鹿力男は、ひらけた場所につくなり、慧を襲う

いや、ようそんな僻ゆうたな!
恥ずかしないんか!

慧が馬鹿力の相手をする

あたしはもう1人の男の相手



する訳ないやん??



「あ、杏ちゃん?」


慧の拳をかわし、首を右に振ったその瞬間、あたしは馬鹿力男の顔に膝蹴りを入れた


右に振った首に、左側へ蹴り飛ばしたから、もう、気絶でもしよるんちゃう?


「一対一で相手してもらえると思うなよ」

「卑怯者!」


もう1人の男はあたしに向かってそう叫んだ。
よう言うわ。あんたらが先に、抗争ふっかけてきたんや。卑怯もクソもあるか

残った1人は、馬鹿力男より強くもない


「杏ちゃん、人の顔を蹴るのに抵抗ないの凄いよね」


強烈…と苦笑いの慧


「目には目を、歯には歯を!あたしの喧嘩モットーや!」


卑怯なことする奴らに対して、こっちが正々堂々してるのはアホらしい。
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