愛は惜しみなく与う⑤
「桜さんって、どんな人?」
少しでも気が紛れるなら。慧が大事にしたいと気づいたその人について、教えてほしい
「杏ちゃんみたいな人」
「え?あたし?結構…ぶっとんだ子好きなんやな」
自分で言うのもなんやけど、モテる要素ないで?あ、顔はちょっと可愛いけどさ?
あとは強いとかたくましいとか…うん
「ふふ。違うよ?真逆の人だけど」
「真逆なんかい!」
「なんだろう。でも杏ちゃんみたいに、懐が広いというか。受け止めてくれて…何も言わずに側にいてくれる人」
慧がとても優しい顔で話す
慧が女の子とまともに付き合えないと言ってたのは知ってる。
女の子に対して、優しいけど、でもそれは本当の慧じゃなくて、偽っているような、そんな風に見えるのも、あたしは知ってる
でも今ここで桜さんの事を思って話す慧は、その時とは全然違う
「素敵な人に、似てるって嬉しいな」
「杏ちゃんのおかげだよ。杏ちゃんがいなきゃ俺は…一生この気持ちに気づかなかった」
「大袈裟やな。でも、尚更早く助けてあげなアカンな」
少しでも気が紛れるなら。慧が大事にしたいと気づいたその人について、教えてほしい
「杏ちゃんみたいな人」
「え?あたし?結構…ぶっとんだ子好きなんやな」
自分で言うのもなんやけど、モテる要素ないで?あ、顔はちょっと可愛いけどさ?
あとは強いとかたくましいとか…うん
「ふふ。違うよ?真逆の人だけど」
「真逆なんかい!」
「なんだろう。でも杏ちゃんみたいに、懐が広いというか。受け止めてくれて…何も言わずに側にいてくれる人」
慧がとても優しい顔で話す
慧が女の子とまともに付き合えないと言ってたのは知ってる。
女の子に対して、優しいけど、でもそれは本当の慧じゃなくて、偽っているような、そんな風に見えるのも、あたしは知ってる
でも今ここで桜さんの事を思って話す慧は、その時とは全然違う
「素敵な人に、似てるって嬉しいな」
「杏ちゃんのおかげだよ。杏ちゃんがいなきゃ俺は…一生この気持ちに気づかなかった」
「大袈裟やな。でも、尚更早く助けてあげなアカンな」