愛は惜しみなく与う⑤
ここにおるとええんやけど

とりあえず、やる事はひとつ


「あたしは烈火の一員や。そんでもってあたしは強い」


今ここであたしができる事。あたしにしかできひん事がある


「総長!あたしにしてほしいことは?」


喧嘩ふっかけてこられたんや。正々堂々せんかった黒蛇は、潰すよ


運転席から後ろを振り返り泉は言った


「ビビらせてやれ」


しっかりあたしの目をみてそう言った。
ふふふん〜!楽しいぞ!



「ほないっちょ、暴れたりますか!!」


後部座席の窓を開ける


「あ、これ乗っていい?」

「好きにしろ。丈夫にできてる」


眉を下げて笑った泉。何をしようとしてるのか分かったんかな


派手にいかなおもろないやろ?


黒蛇の集団まであと10メートル



あたしは窓から身体を出して、車の屋根に登った


アホやとか思う?ええねんこれで
なんでも派手にやって、びびらすのが1番。


烈火の流れ作る



「自らボコボコにされる日を早めて、ご苦労さんやな!」


大きい声を出すと、下からあたしを見上げるように黒蛇が立ち上がる


ご丁寧にバッドもって…
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