愛は惜しみなく与う⑤
幹部の1人が声を出す
そうだ、岩見さん達がいる倉庫の方に、烈火の総長と幹部がいったんだった

この女1人に人数を取られてる場合じゃない


『おっと?あんたらの相手はあたしや。あたし1人くらい、倒してから行ったら?」


あくまでも挑発的な態度
そして俺たちは、そういう煽りに弱い

この1人をどうにかすれば

そう思うのに


あまりにも強い



後ろに目でもついてるのか

どうすればこんな動きになるのか


わからなかった


そして何より女は、奪ったバッドは、ガードや受け流す時にしか使わない


俺たちは攻撃に使うのに

防御のみに使いそして


自分の拳と脚で、俺たちを圧倒する



『アホやな!そんな大人数で固まってバッド振り回して…当てにくいやろ』


ムキになったメンバー同士のバッドが互いを邪魔して、動きが制限される

その中でただ1人堂々と立つ



何か変えないと
何かこの状況を変えないと

絶対勝てない


そう思った時、さらに焦ってしまう音が聞こえた


バイクの音
それは烈火の車の後方を走ってたバイク達


『お、早いやん』


後ろの方で足止めしていたメンバー達はどうした?多くの人数を、あっちの後方のバイクの足止めに回したのに
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