愛は惜しみなく与う⑤
『遠目でみたら、お前マジでヤバいぞ?バッド振り回してる頭のおかしい女に見える』

『失礼な!みて?半分くらい戦意喪失してる!凄い?てか泉達の方にも何人か行かしてよ』


烈火の幹部が集まってしまった
女と幹部達は、ここに俺たちがいないかのように普通に話し出す


『2人とも、ここを早く片付けて、泉達の元へ行きますよ』

『俺と拓也達で、泉の方に先に行ておくな』


幹部の響は、1年生を連れ岩見さん達の方へ向かう。それも食い止めて、ここにいる烈火達に勝たなければいけない

分かってるのに

足がうまく動かない



『さ、特訓の成果見せたれ』


女の声と共に、幹部の朔を先頭にして、本格的に抗争が始まった


そして俺は今、空を眺めている
もう身体が動かない。幹部の朔にあっさりとやられた
 


本当は烈火に入りたかった

こんなに強くなりたかった

こんなに強い人たちの中に自分もいたかった


少しの羨望と悔しさで、目を閉じた




烈火は強い…

あとはお願いします、岩見さん


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