愛は惜しみなく与う⑤
鍵穴にヘアピンを突っ込んで、傷がついたところを少し曲げて…を繰り返す

カチカチのヘアピンじゃなくてほんまによかった!!

さすがのあたしでもアレは無理や


手ごたえを感じる


よし


「開いた!!」


桜さんの手を取り扉を脚で蹴飛ばす



あれ?


外に出れると思った
その予定やった


蹴り飛ばした扉の向こうは、また暗い同じようなコンテナ

あれ?

もしかして、元々このコンテナ、中で二つに区切られてた?
言われてみれば、外から見たコンテナよりも小さい気がする

は?だる!!!!


「ミスった!」


あたしの大きな声と共に、あけた扉の向こうから男が手を叩きながら歩いてきた


最悪
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