愛は惜しみなく与う⑤
覚悟しないとな


時間を見れば喧嘩を始めてから30分経っていた
そろそろ、騒ぎを聞きつけた警察が来るだろうから、騒がしくなる


「帰るぞ」


モヤモヤとしたものは残るが、とりあえずは、杏も女も無事だったんだ。
そこは喜ばないとダメだな

それもこれも、帰ってからだ



周りを見れば、黒蛇の奴らで立ち上がろうとするのは1人もいない

そして岩見に駆け寄るやつも居ない


こんなんチームって言わないよな



「今回はあたしをいっぱい信頼してくれてありがとう!」


杏はにっこり笑い隣にきた。
本当は、離れたくない
でも、杏の気持ちも尊重したいから


「帰ったら、ケツだけ冷やせよ」


そう笑うと、恥ずかしいんやから言うな!と怒っていた。

笑っててよかった


聞こえてなくてよかった


この笑顔が見れてホッとする



杏が現れて約4ヶ月
この笑顔を守るためには、そろそろコチラから動かなきゃいけない



明日


杏のバイトの時に

皆んなに話そう

これからの事と、覚悟を決めてついて来てくれるかどうかを



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