愛は惜しみなく与う⑤
奥の2人…

俺と響か…


慧も新も、どーしようと固まる


「何よ!あたしの目はごまかせへん言うてるやろ!」

「だぁ!やめろよ、俺を問い詰めるな!」


俺が1番口を割らせやすいと思ったのか、杏は俺を詰めだす。やめてくれ〜

そんな杏の後ろから、スッと腕が伸びた



「すみません。私が泉と喧嘩しました」


いつもよりも落ち込んだような…そんな風に見える志木さんが、杏を止めた


「え?泉と?なんでやな…泉は志木よりも心広いし大人やのに」


サラッと志木さんをディスりだす杏
そんな風に言われても、志木さんは、苦笑いするだけ

そして志木さんの顔を見て驚いた杏


「え?口どうしたん。切れてるやん。泉とやってそうなったん?」


妹に何か投げられてできた傷を杏は、痛そうやなと触れていた


「仲直りできる?」


まるで子供にでも話しかけるような言い方



「はい。謝りたいこともあるので。」

「そか!ほなまぁ、泉のことやしフラッと帰ってくるやろ。とりあえずお腹空いたしご飯食べたい!」


杏がそういうと、響が作ってた飯を温め出した。
平和なんだ。でもこの平和がもうすぐなくなる気がする。

俺になにができるんだろう


「朔、ボサッとしてたらあんたの分なくなるで!」


杏はここにいる

どこにも行かせたりしない


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