愛は惜しみなく与う⑤
…どうしようか。帰るべきか?
でも、いったん帰れば、もう二度と会ってもらえない気がする


「ご飯食べていくわよね?」

いらっしゃい
半ば強引にリビングへ引っ張られた

好都合か


こうして、謎の晩飯会が始まった。

ハンバーグだと料理が出てきて、ハザマさんもお茶を入れたりなど、準備を手伝っている


そして俺は


「だぁだぁ?」


赤ん坊を抱っこしている



「いやーーんイケメンに抱っこしてもらえるなんて!この子面食いになっちゃったらどうしよう!」


テンションが高い
抱っこして顔を見つめておけと言われ、椅子に座り赤ん坊を抱っこしている。

こう見れば…少し顔のイカツイ夫がいる、普通の家族

とても温かい


「お前、飯結構食ったっけ?」

「あ、そうですね。昨日黒蛇とやって動いたんで、今日もかなり食えます」


あの日の晩にピザを食べて、その後たいして食べてないからお腹が空いている

そして目の前にご飯山盛りのお茶碗が届いた。く、食えるかな


さっきまでピリピリしていたけど、とりあえずは、普通にしよう
< 292 / 417 >

この作品をシェア

pagetop