愛は惜しみなく与う⑤
動き出す
「先生は感激している。お前らがこんな真面目に課題をやって、そして夏休み中の補講もなく…そして登校日初日に、全員揃うなんて!!!!!!」
ガンと教卓を叩いて興奮気味の神田先生
約1ヶ月半の夏休みを終えて、久しぶりの学校や。
去年は朔に他のメンバーも補講やったらしいし、課題も忘れたり…登校日初日に喧嘩被ったり…
まぁ揃わへんかったらしい
やけど今年は揃ったと
「俺はもう、今日がお前たちの卒業式でいいと思う」
「いや、勝手に卒業さすな」
泣き真似をする神田先生についつい突っ込んでしまった。だってさ?冗談っちゃ冗談やねんけど、この学校やったらほんまに、じゃあ卒業で!
とかなりそうやからな!
「峰岸ちゃんも、すっかり馴染んだね。夏休みは何してたの?」
「え?あー泉達と旅行行ったり、喧嘩したり、花火したり…」
そういや夏休みって色々あったな
みんなの事を知れた、大事な時間やった
「りょ、旅行???この野郎どもの中に混じって、旅行に行ったの?」
「うん。楽しかったで?」