愛は惜しみなく与う⑤
でもさ、面白いと思わへん?
みんな必死に勉強してるねんで!
関西の学校も、荒れ狂った学校に通ってたけど、みんな勉強なんてしてなかった。

授業も邪魔するような人たちもいた

でも、烈火はみーーんな勉強してる。特にあたしらのクラスは、ほぼみんな烈火や。


他のクラスはどうか知らんけど…

それなりにまともに勉強してる方やと思う。


それもこれも泉がやれって一言ゆうただけらしいねんけどな。


「杏、今日バイトは?」

「ないでー?明日はバイト」


そうか。

それだけ言って、隣の泉は机に顔を伏せて眠ってしまった。

泉ってよく寝るよな
あ。あたしに言われたくないか


「泉、寝れてないのかな。いつもにまして、眠そうだったね」

「せやな。日中寝るから夜寝れへんのちゃうんかな」


響は、これでもマシになったよと言う。昔は杏みたいにどこでも寝てたよ。そう教えてくれたけど…

あたしそんなどこでも寝るかな?いや、寝てるか。寝てるけど!


「杏に初めてあった時も、泉は河原で寝てたんだよ?そこを黒蛇のやつらにバッドで殴られて…」
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