愛は惜しみなく与う⑤

「泉1人だけですか？」

『いや、朔もいますよ。もうすぐ響も帰ってくる』


杏様が向こうで見つけられた方達。
しょーもないのにひっかかって。最初はそう思いました。

けど彼らはしっかりと、杏様を見てくれてる


「あまり時間がありません。鈴は確実に生きてます。確実です。そしてサトルの近くに居ます」


『そ、うですか。わかりました。その事はもう、みんなに伝えて良いですか？』

「巻き込んでしまいますよ」

『そんなのもうとっくに、覚悟できてる』


頼もしいですね。
こんな繋がりができるなんて思っても見ませんでした。

とても話も重くて皆さんに言えてないことも沢山あります。
けど、皆さんが杏様を大事にしてくれているのも、もう分かったので



「よろしくお願いします。私も最善を尽くします」

『勿論。あと一つ…伝えておくことがあります』


伝えておくこと？なんでしょうか
杏様はわりとお風呂をパッパとあがってしまう方です。まだ出てこないと良いんですけど