愛は惜しみなく与う⑤
「誰と話してるん?」


び、びっくりした
気配を消してこっそり後ろから顔を出した杏様。心臓に悪いです


『杏?』

杏様の声が聞こえたのか、スピーカー越しに泉が杏様を呼ぶ声がした


「え?泉?なんで志木が泉と電話すんのよ!あたし皆んなと連絡取るの我慢してんのに!」

ブーブーとブーイングされました。
ま、可愛いんで、ブーイングでもなんでもしといて下さい

スピーカーにしろしろと杏様がせがむので、仕方なくスピーカーに…


『杏、元気か?』

「元気やで!2日しか経ってへんやん!そんなすぐ、へばらへんよ」

『そうだったな。元気ならいいんだ』

『おい、てめぇ!病人置いて勝手に帰るなよ』


泉を押しやって朔さんが来たのか、泉の痛いって言う小さな声も聞こえました。


「朔、ごめんやん…でも元気になったなら良かったな」

『ま、まぁ、看病してくれてさんきゅうな』


ツンデレの典型的な人ですね。どんな顔をして話してるかも目に見える。
杏様は朔も元気で良かったわ!とゆるく笑っている
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