同居人がひたすらに甘々な話
そう言って私がベッドに座った瞬間、

ぎゅっ

後ろから泉の細い腕。
私の背中にぴたっと体をくっつけているのか、泉の温もりが伝わってくる。
寝起きの男の子とベッドの上。
うぅ...この状況...恥ずかしぃ

「あれ?雅、顔赤いよ?」

泉が恥ずかしさで俯く私の顔を覗き込んできた。
でしょうね!君のせいですよ!
後ろからぎゅっ、とかかわいすぎます。
反則です。レッドカード、退場です。あ、待って退場はしないで...

「たいじょう?…雅は僕のこと、嫌いなの?」

な、なにを、言い出す、こんな天使を嫌いだなんて、とんでもない、ありえない

「嫌いじゃない…」

「わぁー!よかった」

ぎゅってする力が少しだけ強くなった。
わぁーとか、かわいすぎ…。
ん、私もなんかぎゅーしたくなってきた
くるっと回転!
泉のぱっちりおめめの真ん前。私だけの特等席。
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