CHERISH(ドキドキ同居生活!?)
「わぁ~・・・こんなとこに咲いてるんだぁー」

「羽音はコスモス好き?」

「うん。奇麗じゃん」

「この色、羽音みたいだ」

「えー?そぉ?」

圭が指さしたのは優しいピンクだった。

ピンクで嬉しかった。

ピンクは女の子の特権だとあたしは思ってるから。

圭はそのコスモスをただ見ていた。


「羽音ってさ高校どこいく??」

「え・・?」

・・・もう中2だ。高校とかいくと圭とも離れちゃうのかな??

そんなのいやだよ。小学校から一緒なんだよ??

離れるなんてありえない。

あたしの瞳には涙が浮かんできた。

頬に一滴の水。

「ちょっ!おい・・・なんで泣くんだよ・・・。」

「圭・・ごめん・・泣いちゃって。」

でも・・・でも・・圭と離れるのはさみしいんだよ。

今は秋だから冬になって春になると3年生。

受験生。時は流れるのが早い。

「羽音・・・・?大丈夫かよ」

「うぅ・・・・・っ・・ぅ」

あたしは圭の背中にしがみついて泣いてしまった。

「羽音・・・俺、高校で羽音とはなれたら・・・結構さみしいかも。」
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