僕たちはもう1人じゃない
「・・・っ!」
レオは、兄のことをバカにされることを一番嫌った。
不良の兄だったが、僕たちには優しく接してくれた。
そして、僕たちが高1の時に、夜道にバイクを走らせて、
車との事故で亡くなった。
「・・・ざけるな」
レオの顔は真っ赤になって、
血が出るんじゃないかっていうくらいに、
力強く握りしめていた。
もしあの時、僕がレオを止めてたら、
レオは退学処分にはならなかった。
だから、僕は今できることは。