2度目の人生で世界を救おうとする話。前編




『紅、そろそろ帰らなければ〝武〟がうるさいんじゃないのか?』

「あ!」



見えない妖の存在について考えていると今度は呆れたように龍に声をかけられ私は思わず大きな声を出した。

ここへは武の隙を見て来ているのであまり長居すると私が居ないと武が騒ぎ出すし、帰った後それはもうめんどくさいことになるのだ。

だからあまり長居はできない。
私がよく武の話をしているので龍はその辺のことを理解してくれているみたいだ。



「龍ありがとう!じゃあ帰るね!」



私は龍にお礼を言って学校の方へ足を向けた。
帰る前に妖の気配を感じた場所へ行き、火事にならないように火を消す。

そして本当に妖がいないのか軽く確認したがそこに妖の姿はなかった。


勘違いだったのかな?







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