2度目の人生で世界を救おうとする話。前編
「どうでもよくないでしょ!」
「いや、どうでもいいわ!」
私の言葉に信じられないって表情を浮かべる朱に私も全く同じ表情を浮かべる。
いや本当にどうでもいいからね!
そんな私を見て「はぁ、兄さんは本当に何もわかっていないんだから」と朱が呆れたように大きなため息をついて文句を言う。
いや、なんでやねーん!
何で私がおかしい発言したみたいになってんのー!?
今すぐそう言ってツッコミを入れてやりたかったが私はその言葉を口から出る寸前のところで止めて、飲み込んだ。
話が進みそうにないからね。
「んんっ!で、明日は何があるの!」
ツッコミの言葉を飲み込んだ後、軽く咳払いをし、全く同じ話題をもう一度朱に振る。これで3度目だが気になるのでしつこく私は聞く。
「明日は兄さん達の実戦大会の準備」
「あ、あぁー。なるほど」
しつこい私の質問に対して、朱はやっとどうでも良さそうにそう答え、私はそんな朱の言葉に納得したように頷いた。
そう言えば前回の朱も何故か中等部の生徒なのに高等部の実戦大会の実行委員になって大会運営の手伝いをしていた。
今回も中等部なのに実行委員になっている様子。でも何故?