2度目の人生で世界を救おうとする話。前編
混乱する。
今見下ろしてる世界が私が生きていた世界だということ。その世界が滅んでしまったこと。しかもそれが何故か私のせいだということ。
……なんだって?
本日2回目の意味のない「……なんだって?」が頭の中でこだまする。
割と短期間で「……なんだって?」を発動させているぞ。
「いきなりこんなこと言われてもわかりませんよねー。場所を変えてゆっくり話しましょうか」
思考回路ショート寸前の私にニコニコ話しかけながら人形の彼が私と手を繋いでない方の手を軽くあげた。
するとその瞬間、今度は学校の真上から見たこともない豪華な部屋に場所が変わっていた。
「さあ、この椅子に座ってください」
人形の彼になされるがままエスコートされ、ふかふかの椅子に腰を降す。
そして私を座らせたあと人形の彼は机を挟んで目の前にある椅子に座った。
「どこからお話しましょうか?」
未だにニコニコ顔を崩さない人形の彼が私をまっすぐ見つめる。
聞きたいことは山ほどある。こっちだって「どこから質問しましょうか?」だ。
「まず、アナタは誰?ここはどこなの?さっきのは一体なんだったの?世界が滅んだとか、それが私のせいだとかどういうこと!?」
落ち着いてゆっくり一つずつ質問したかったが、そうもいかなかった。言葉にしたら溢れて聞かずにはいられなかった。
自分で思っている以上に私は混乱していたし、パニックになっていたようだ。