彼の仮面を外す時
屋上には既に八京達がいて

俺の隣に来いと床をポンポン叩く

私はスタスタと走って八京の隣に座る

「何を食う?」

とパンやおにぎり、スパゲッティまで出してくるが正直お腹がすいていない。

「私、食べない」

と言って寝っ転がりウトウトしだす。

するとガサゴソとなにやらポケットを漁り出す八京

ん。と何かを手のひらに乗せて差し出してくる

それは、凛華の大好物のイチゴ味の棒付きキャンディーだ。

凛華は見た瞬間それに飛びつく

「ありがとう、八京」

とお礼を言って食べ始める

「凛華、ほんとにお腹空かないの?」

と裕翔が心配そうに言ってくる

「うん。食べないことの方がおーいの。」

いいや、違う食べさせてもらえないことが沢山あった。

「そっか。ちゃんと食べないと八京心配するよ」

ね?とや今日に喋りかける

すると八京は

「ほんとだよ。」

と、見つめてくる。

「わかった。ヨーグルトちょーだい」

と手を伸ばす。手の上には久しぶりの食べ物

ペリッと蓋を取り口の中にほおり込むでも

「うっ。」

と吐き気が襲ってきてしまう。

私はブンブンと首を振り横になる。

「大丈夫か。」

と優しく問いかけてくる八京に

コクンと頷いて目をつぶる

凛華はスーッと眠りにつく
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