一途な恋とバックハグ
「…世迷言は寝てから言ってくれ。ほら、もうすぐ家だろ?さっさと帰れ」
呆れたようにため息をついてまた背中を見せる課長にむっとなる。
勢いで言ってしまって自分で驚いてしまったけど、世迷言だと思われたくはない。
大胆にも私は課長の背中に抱き着いた。
「っ…て、おい」
「世迷言じゃありません!私!課長の事が好きなんです!」
「…うそだろ…?」
まるで絶望の淵にでも立ったかのようなその声に私はハッとなった。
私の告白なんて課長にしたら迷惑極まりない事だったのかもしれない。
もしかして面倒な女に捕まったとでも思ってるかも。
慌てて離れて、何で勢いで好きですなんて言ってしまったんだ!と一気に後悔が押し寄せた。
羞恥心で課長の顔が見れない。
「あ…あの、世迷言…そう!世迷言です!今のは無かったことにしてください!」
頭を押えそう叫ぶともういても立ってもいられない!
課長は今どんなことを思ってるのだろう。
怖くて顔なんて見れるわけも無く課長を置いて走り去ろうとした。
なのに通り過ぎようとした時、がしっと腕を掴まれて何故かまた転びかけた時のように後ろから抱きしめられた。
「今のは冗談なのか?本気じゃないのか?」
「!…あの…」
吐息交じりの声が耳元にかかりぞくりとした。
背中から伝わる温もりと力強さに動揺しながら本音が漏れる。
「ほ…本気…って言ったら、課長は迷惑ですか?」
恐る恐る小さな声で呟くとしっかり聞き届けてくれた課長はあろうことか私の頭に頬ずりした。
それに驚いてびくりと肩が跳ねる。
「迷惑…なんかじゃない。やばいな…めちゃくちゃ嬉しい」
「…え?」
課長の言った言葉が理解できずに固まった。
「いいのか?こんなオジサンで部下から怖がられて嫌われてる俺なんかで」
「かっ、課長はオジサンなんかじゃありません!かっこよくて真面目で誠実で素敵な人です!みんなに怖がられてるけど嫌われてはいませんよ!みんな課長の事尊敬してます!」
咄嗟に反論が口から出てくる。
ずっと私は課長を観察してたからわかる。
みんな怖がってるけど課長の事を嫌ってるわけじゃない。畏怖と憧れが混ざって一目置いてるだけだ。
「…ぷっ…そんな褒められると思わなかった」
課長が私を抱きしめたまま笑い出すから揺れる身体がますます密着する。
私は恥ずかしくなって顔が熱い。
呆れたようにため息をついてまた背中を見せる課長にむっとなる。
勢いで言ってしまって自分で驚いてしまったけど、世迷言だと思われたくはない。
大胆にも私は課長の背中に抱き着いた。
「っ…て、おい」
「世迷言じゃありません!私!課長の事が好きなんです!」
「…うそだろ…?」
まるで絶望の淵にでも立ったかのようなその声に私はハッとなった。
私の告白なんて課長にしたら迷惑極まりない事だったのかもしれない。
もしかして面倒な女に捕まったとでも思ってるかも。
慌てて離れて、何で勢いで好きですなんて言ってしまったんだ!と一気に後悔が押し寄せた。
羞恥心で課長の顔が見れない。
「あ…あの、世迷言…そう!世迷言です!今のは無かったことにしてください!」
頭を押えそう叫ぶともういても立ってもいられない!
課長は今どんなことを思ってるのだろう。
怖くて顔なんて見れるわけも無く課長を置いて走り去ろうとした。
なのに通り過ぎようとした時、がしっと腕を掴まれて何故かまた転びかけた時のように後ろから抱きしめられた。
「今のは冗談なのか?本気じゃないのか?」
「!…あの…」
吐息交じりの声が耳元にかかりぞくりとした。
背中から伝わる温もりと力強さに動揺しながら本音が漏れる。
「ほ…本気…って言ったら、課長は迷惑ですか?」
恐る恐る小さな声で呟くとしっかり聞き届けてくれた課長はあろうことか私の頭に頬ずりした。
それに驚いてびくりと肩が跳ねる。
「迷惑…なんかじゃない。やばいな…めちゃくちゃ嬉しい」
「…え?」
課長の言った言葉が理解できずに固まった。
「いいのか?こんなオジサンで部下から怖がられて嫌われてる俺なんかで」
「かっ、課長はオジサンなんかじゃありません!かっこよくて真面目で誠実で素敵な人です!みんなに怖がられてるけど嫌われてはいませんよ!みんな課長の事尊敬してます!」
咄嗟に反論が口から出てくる。
ずっと私は課長を観察してたからわかる。
みんな怖がってるけど課長の事を嫌ってるわけじゃない。畏怖と憧れが混ざって一目置いてるだけだ。
「…ぷっ…そんな褒められると思わなかった」
課長が私を抱きしめたまま笑い出すから揺れる身体がますます密着する。
私は恥ずかしくなって顔が熱い。