浅葱色の約束。




ああ、もう駄目だ───…


横腹から流れゆく血が意識すらをも流していってしまうようだった。


見ない方がいい、見てしまったら私は最低なことを思ってしまう気がする。

自分の体はちゃんと繋がっているのか、原型は留められているのか、それすらも不明だった。


どうにか繋いでいないと、もう全て途切れてしまいそうで。



「はっ……───…はっ…、」



呼吸が出来ない。
苦しい、痛みすら感じない。


それでも───くるしい。


視界が歪む。



「うぅ……っ…ママぁ…っ」



腕の中の女の子がまだ微かに息をしていたこと。

それだけがどうしてか今一番の安心だった。



「…よか…………た…」



良かった…?


笑えないのに、きっと私は今。

今までで一番に穏やかな顔をしてるだろう。


生きるべき人、生きていい人。

生きなくてもいい人。
生きちゃ駄目な人。

居なくなった方がいい人。


もし次生まれ変わることが出来たなら。


私は、生きてもいい人になりたいなぁ…。



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