浅葱色の約束。
「見てよ梓。これ、君の持ってる“ビー玉”にちょっとだけ似てるね」
沖田さんはそう言って、私がいつもしているようにキラキラ輝く飴玉を見つめて微笑みかける。
2人でそれを覗き込んだ。
「梓!このふ菓子すげー美味いって!食ってみ!」
それを差し出して笑う藤堂さん。
そんな私達を見つめて「お茶を煎れてくるよ」と、井上さんはいつも以上に優しい顔をして調理場へ向かって行った。
「夕飯も今日はパーっとやろうぜ!」
「いいな!なぁいいだろ土方さん!梓の誕生日くらい賑やかにやろうぜ」
「…羽目外し過ぎんなよ」
「よっしゃ!特上の酒用意しとくわ!」
相変わらず賑やかにはしゃぐ永倉さんに原田さん。
「斎藤君もなにか一言くらい言ってあげたらいいのに」
「…今度、剣術を教えよう。体が弱くとも出来ることはある」
「だってさ梓。どう?やってみる?僕も教えるよ」
コクコク頷いた私を見つめ、斎藤さんは微量に表情を和らげながら静かにお茶を啜った。
「やめとけ。てめえらに教えられたら怪我が悪化するだけじゃねえか」
そんな土方さんは先程から和菓子に手をつけず、お茶を飲んでいるだけ。