浅葱色の約束。
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少々肌寒い風に目を覚ました。
ここは病院でも施設でもない。
ましてや室内でもなく、死んだ先はこういうところなのだと意外にも冷静に考えることが出来た。
「てん…ごく…?」
そうかもしれない。
どこ吹く風を一番に体感出来る場所、夜明けの太陽はまだ顔を出していない。
とても広く、ただ広く、広大な丘の上。
本当にもう死んでしまったんだ…。
目を擦ってもその景色は変わらない。
妙に静かで、妙に草木と土のような自然の匂いが鼻を埋める。
「───…過去に来たみたい…」
感想を言うならこんなところだ。
平面の広がる町、木造建築ばかりの家々。
そして中には見たことのあるような建物だってちらほら建っている。
高い建物なんかない。
空が真っ直ぐに青くて透きとおっていて。