浅葱色の約束。
きょとんと見つめていれば、そんな私の顔を見てもっともっと笑い出す男。
「なんや!斬られん敵を前にしたのも初めてじゃ!」
え……敵…?
新撰組とこの人は敵なの…?
関わってはいけない人なんじゃないか、もしかしたら一番絡んではいけない輩だったのではないか。
思わず疑いと動揺の眼差しで見つめても、相変わらず彼は笑ったままだった。
「面白いやっちゃ。気に入ったぜよ」
なんて目が綺麗な人なんだろうと思った。
土方さんとはまた違った綺麗さを持っている人。
「おまんの目は穢(けが)れを知らん目をしとる!」
「…僕も今、同じことを思いました」
「まっことか!?なんや気が合いそうじゃき」
そんな私は何故か坂本 龍馬と共に新撰組の屯所へ向かってしまっていて。
眼帯をしている私を心配してくれたのか、
「送る」と言われてしまい送られているだけなのだけど…。
どうにも、すごく大変なことをしてしまっているような気がして冷や汗が止まらない。
「あの、もうここでいいので…」
「なに言っとるが!わしは新撰組の屯所とやらを1度見ておきたかったんじゃき」
どうしよう確実に怒られる。
それどころか、もしかしたら斬り合いになってしまうかもしれない。
だって敵だと言っていた。