浅葱色の約束。
「おばちゃん、これいくら?」
「2つで15文やで」
「15文か…。よし、これ買うわ!」
「へいまいど!」
確かに土方さんには好きに使っていいと言われていたけど、さっきまでうどん食べたいって言ってたのに。
なんて思っている間に購入してしまった首飾り。
目の前にシャランと差し出された片方を受け取って、首に飾る。
「お!中々似合うやん!お前肌白いから目立つわ!」
「そ、そう?」
同じ色をしたお揃いのもの。
朔太郎も「へへん」と笑って、満足気に見せびらかしている。
初めて誰かとこうして同じものを身に付けた。
「朔太郎、うどんじゃなくて良かったの…?」
「ええよ。それに、…やっと覚悟決めれた気するわ」
「覚悟?」
この町にいるかすらも分からない妹を思って朔太郎は空を見上げる。
「いつか迎えに行く」と約束をして、2人の兄妹はそれぞれの居場所へ離れた。
「血が…繋がっていなくても、家族なんだよ朔太郎」
「…おう!」
それはいつかに土方さんのお姉さんが言っていた言葉。