浅葱色の約束。




「…君には、驚かされてばかりだよ」



笑うと可愛いところとか、実は女の子だったなんて。

土方さんを「父さん」と呼んだときは笑ったなぁ。


それに君は未来から来ている。


……と、僕は思うんだけど。



「沖田さん、」


「ん?」


「…どこか、つらいの?」



この子の質問はひねりが無くて。
ど直球だからこそ、誤魔化しようが無い。

つらいのは君だって同じ。
みんな何かを抱えているから。


それでも僕の場合はちょっと違うかな。

終わりが見える人生を今、ゆっくりゆっくりと歩いてる。


それは近々速さを増すだろう。



「つらい、…って言ったら梓は僕を助けてくれる?」



相変わらずズルい質問だ。

助けられるの?
君が?僕を?


…無理でしょう。



「───うん。…助けたい」



それでも君はそう言ってしまう。

いつだってそんな強さが羨ましかった。








< 185 / 464 >

この作品をシェア

pagetop