浅葱色の約束。
グイッ───。
引き寄せられた、沖田さんの心臓がある場所。
トクン、トクン。
鼓動が聞こえる。動いている。
「大丈夫、…ほら、生きてる。…僕は生きてるよ」
それが今、私が欲しい言葉だった。
ありがとうでもごめんねでも無くて。
ただ、それだけで良かった。
”生きている“と、そう思えるだけで、それだけで。
「っ、…いき、てる…?」
「うん。…生きてるよ、…君に、朔に…生かされたんだ…」
「……っ、……う、ん…」
やっぱり沖田さんは変だよ。
だっていま一番苦しいのは、辛いのはあなたのはずなのに。
どうして笑っているの。
どうして何事も無かったかのように、
「…助けてくれて、ありがとう」
って、子供のように笑っているの。
*