浅葱色の約束。
14歳となった朔太郎は腰に刀を持つようになって、昼間は隊士達に混ざって稽古だってしている。
元服になれば正式に一般隊士となり、小姓から外れることが土方さんとの契約。
この時代の元服はどうやら15歳らしく。
本当にどんどん差がついてしまっている。
いつまで隠し通せるのか、益々不安になってきた。
「お前、声変わりもしてへんし成長止まってんちゃうか?」
「…これでも少しずつ背伸びてるんだよ」
「ほんまか?睫毛も長いし、なんかええ匂いするし。石鹸俺と同じはずやのに何でやろ」
首筋をくんくんと、子犬のように嗅いでくる男に思わず硬直。
確かに朔太郎とは兄弟のように一緒に過ごして来たけど…。
男に見られると言うのは本当に厄介なのだ。
「く、くすぐったいよ朔太郎」
どうしてこの男はいつも距離がこんなにも近いんだろう。
おかしいな…、出会った頃はこんなこと考えてなかったのに。
最近になって思うようになった。