浅葱色の約束。
「…私、…嘘ばかりだよ」
いつか話さなきゃいけない、話したい。
それでも言ってしまったら離れて行ってしまうんじゃないかって。
だから孤児だと沖田さんや土方さん、近藤さんの前で言われたとき、本当は怖かった。
それを知った瞬間、みんな態度を変えるところを今まで何度も見てきたから。
「それは僕も、同じ」
言えないことも幻滅されてしまうようなことだって、今までたくさんしてきた。
それでも今、目の前に梓がいて僕がいて───…
「僕は僕が見た梓を信じてる」
そう言った沖田さんは今にも折れてしまいそうで。
生きる理由を見つけなければ、彼は独りぼっちなようで。
───孤独。
それを知っている人だ。
この人は、私。
私は、この人。
「沖田さん…、またお団子食べに行こうね」
「…うん」
「お祭りも…行くんだよ」
「花火、見たいね今度は一緒に」
治る。
この人は死なない。
絶対に、絶対に治ってくれる。