浅葱色の約束。
「ったく、あの色黒ジジイめ!馬鹿にしやがって!」
「また何か言われたの…?」
「止血が下手だの遅いだの…!やってもらえるだけ感謝しいやほんま!」
それに比べて夜は比較的静かだった。
新撰組だけで寝泊まり出来る場所も確保されており、土方さんや近藤さんは近くに居てくれる。
屯所とはまた違うけれど、朔太郎と話す小さな時間は私にとって1日の楽しみでもあった。
「俺だってもう戦えるんや!今年元服やし!」
「うん…、それでも今は私と一緒に救護班としてやってくれた方が助かるよ朔太郎」
「…まぁ、お前がそこまで言うなら我慢するけど」
毎日泥だらけになりながらも笑顔はそこにあった。
朔太郎はまたぐんぐんと背が伸びて、見た目も声も少年だった頃に比べると同一人物だとは思えないほどに成長している。