浅葱色の約束。




「嫌いじゃない、ごめんね沖田さん。…私も…八つ当たりしちゃっただけ…」


「ふっ…似た者同士だね僕らは。じゃあこれで仲直り」



似た者同士───…。


私も沖田さんを見ていると自分を見ている気持ちになるときがあった。

全然違うのに同じなんだと思うときがあって。



「…まだ僕は生きてるから。だから近藤さんのことは任せてよ」



そして沖田さんは怒っているわけではなく、私を責めているわけでもなく。

ここに残ると決めたことを何も言わずに肯定してくれた。



「あれ?一緒に来てって言った方が良かった?」



またそうやってからかう…。


でも私は決めた。

撤退すると言った土方さんの瞳は決して諦めてなどいなかったから。

逃げたのではなく、作戦を練り直すのだ。


───必ず勝つ為に。



「朔太郎を宜しく頼むよ。あと梓も色々気をつけてね」


「…色々?」


「……なんだろ、ほら。こういう場だと若ければ男だとしても誰でもいいって輩も居るみたいだから」



そんな冗談を笑って言っている姿に少なからずホッとした。

もう私は16歳だよ、子供じゃないのに。



「待ってるよ沖田さん」



必ず病気を治して、戻って来てくれるのを。



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