浅葱色の約束。
「おい、お前救護班だろ…?助けてくれよ、足が痛くて仕方ねえんだ」
躊躇ったのが駄目だったのか。
もう離さないと言うように、私の足に絡み付く腕。
このまま道連れにされてしまう勢いだった。
追っ手は容赦なくどんどん近付いてくる。
「俺はよぉ、こんなとこで死ぬわけにはいかねえんだよ……頼むよ、」
いま持っている包帯や消毒をこの人に使ったとして。
本当にそれは有効的なのだろうか。
「は、離してください…、」
「ふざけるな…!俺を見捨てるつもりか…!?救護班なら人命を助けるのが役目じゃないのかっ!!」
「っ…、」
遠くから朔太郎の呼ぶ声が聞こえる。
それでもこっちに来られてしまっては失う命が増えるだけだ。
来ちゃ駄目。
そのまま走って朔太郎。
「梓ーーー…!!土方さんっ!梓がまだ居るんや…っ!!」
駄目だよ朔太郎、ここに来たら朔太郎まで…。
そう思うのに。
来て欲しい、とも思ってる。