浅葱色の約束。




そんな2人はとうとう新撰組を離隊。

それでも土方さんはいつもと変わらない調子で、大坂城へ向かうことを決行させる。



「私達は会津藩の護衛をしてからそちらに向かいます」



そんな井上 源三郎(いのうえ げんざぶろう)の隣に、朔太郎の姿があった。

どうして朔太郎も行くの、早く先に大坂城へと行こう。


そう言いたかったけど…。



「沖田さんに井上さんを守ってくれって頼まれたんや!」



あのとき、大坂城へと沖田さん達を見送った時。

朔太郎はなにやら沖田さんと2人きりで話していたっけ。


沖田さんにとって井上さんは近藤さんと同じくらい大切な人。

そう知っているからこそ、沖田さんの命令に小姓である朔太郎は従おうとしている。



「これも小姓としての役目やからな!」



シャラン───…。


首飾りが揺れた。



< 281 / 464 >

この作品をシェア

pagetop