浅葱色の約束。
そんな2人はとうとう新撰組を離隊。
それでも土方さんはいつもと変わらない調子で、大坂城へ向かうことを決行させる。
「私達は会津藩の護衛をしてからそちらに向かいます」
そんな井上 源三郎(いのうえ げんざぶろう)の隣に、朔太郎の姿があった。
どうして朔太郎も行くの、早く先に大坂城へと行こう。
そう言いたかったけど…。
「沖田さんに井上さんを守ってくれって頼まれたんや!」
あのとき、大坂城へと沖田さん達を見送った時。
朔太郎はなにやら沖田さんと2人きりで話していたっけ。
沖田さんにとって井上さんは近藤さんと同じくらい大切な人。
そう知っているからこそ、沖田さんの命令に小姓である朔太郎は従おうとしている。
「これも小姓としての役目やからな!」
シャラン───…。
首飾りが揺れた。