浅葱色の約束。
最初で最期の父の言葉
「これより新撰組は解散とする」
まさか、と耳を疑った。
大坂城へと再び戻ってから数ヶ月。
今では新撰組という組織よりも、旧幕府軍という名の方が確かに上がっていたとしても。
その中でも浅葱色の隊服を着て先陣を切るのはいつだって新撰組だった。
「俺達はこのまま甲府に向かう。新撰組ではなく名を変えて戦場に立つことになるだろう」
隊士もたくさんの人が命を落とした。
原田さんや永倉さんだってとっくに離脱し、残った顔見知りは数えられるほど。
それでも近藤さんは局長で、土方さんは副長で。
そうやってこれからもいくんだと思ってた。
「お前達はそれぞれ思うように生きてくれていい。もう無理矢理、戦場に走れとは言わねえ」