浅葱色の約束。




本当に嫌な女だと思う。

嫌味ったらしくて子供で。

今まで変に大人ぶってばかりだったから、今更になって出てきちゃったのかも。


新撰組に育てられるとこうなるの。

これはもう沖田さんのせいでもあるんだからね。


私をいつもいつも甘やかすから。



「だから、沖田さんのせい……っ、」



涙腺だってこんなに弱くなるし、感情隠せられないし、行かないでほしいし。

病気なんかどっか行っちゃえって思ってる。


それなのに一番最低なのは私。



「それでも…沖田さんが居ないと……寂しい…」



どんなにあなたが苦しくても辛くても。

だとしても、ここに居てなんて思ってしまう。


あなたは兄のような人。

いつもそっと私の背中を押してくれて、そっと支えてくれる人。

大人ばかりの場所でも沖田さんだけはどうしてか違った。


子供の扱い慣れてるからかなぁ。



「だったら……」


「っ…!」



ガシッ───!


両肩に置かれた手に無理矢理目線を合わせられる。

思ったより強い力で。



「おきたさん…?」



暗闇の中、月日に照らされた瞳は笑ってなんかいない。

覗きこむように沖田さんは私を見つめてきた。



「…僕と一緒に来る?」



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