浅葱色の約束。
「どうして止めるの……?そんなのしたら自分の首絞めるだけなのに…。
土方さんはそんな間違った選択しちゃ駄目だよ…」
だって土方さん初めて会ったとき、近藤さんに言ってた。
「情にでも駆られたか」って。
そうだよ、そんなのしたら駄目なんだよ。
「私はいつも、…全部取り返しがつかなくなってから後悔するの…」
どうしてああしなかったんだろうって。
ここに来たときも、朔太郎のときも。
…近藤さんのときも。
そもそも私が近藤さんに拾われなかったらみんなの命はあったんじゃないかって、そんな最低なことを思ってる。
だってそうすれば朔太郎は新撰組に入らなかっただろう。
彼は今も太陽のような笑顔で笑っていたのだ。
「いつか…こうなるって、分かってた…っ、出会った頃から…最初から知ってたんだよ」
───…だから。
愛情を初めて自分から突き放して、それでも向かってくる温もりさえも無視をしようとした。
胸が苦しくて息が出来ないくらい痛いのに。
それでもそう出来るのは、土方さんに生きて欲しいから。
私を庇った、そんな理由で命を落としてほしくないから。