浅葱色の約束。




「だからお前もこまめに水浴びしろな!ガキは大変だって総司も言ってたから!」



この場所は怖い場所なんかじゃなかった。
いつもみんなの笑顔が傍にあるのだ。


ありがとうって、すぐ近くで言ってくれる。


近藤さんは言うまでもなく優しくて、土方さんはやっぱりまだ掴めないけれど。

沖田さんは分からないことをいつも教えてくれて、兄のように接してくれる。


その中に1つも嘘や皮肉など込められていなかった。



「あっやべ、オレこの後用事があるんだった!」



「ちょっとは笑ってみたら?」と、沖田さんに前言われたことを思い出した。


でもいまいち笑い方が分からなくて。

鏡の前でニィッと笑ってみても、自分じゃないみたいで。

こんな顔は逆に見せない方がいいって思っていた。



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