浅葱色の約束。




ふっと笑った土方さんは「もっと来い」と言うように腕の力を強めた。


少し苦しい…けど、嫌じゃない。

いいのかな…?と様子を見つつ、私もその背中に腕を回すことに。



「…土方さん」


「…なんだ」


「…なにか…あったの…?」



どうして何もないと言うの。


あなたの手、震えているのに。


この先言われる言葉が少しだけ怖くて、しがみつくようにその胸に顔を埋めた。



「…てめえが休めと言ったんだろうが」


「…うん、…でも、今日の土方さん変だよ…」



私の嫌な予感ってね、当たるの。

居なくなっちゃう気がする。
土方さんまで居なくなっちゃったら私…


わたし、───…なにもなくなっちゃう。



「安心しろ。…もし、この戦が終わったら…、そん時ゃてめえの帰る場所くらいは俺が保証してやる」



戦は…終わるの?

終わったその先にあなたはいる…?

どうしてすごく嬉しい言葉を言ってくれているはずなのに。


涙が止まらないの……?



< 411 / 464 >

この作品をシェア

pagetop