浅葱色の約束。




「…海の先、…一緒に行くって、約束した、」


「…あぁ」


「私の命は、…土方さんのものだよね…?」


「そうだな」


「だったら、…私は土方さんのものだよ」


「…すげえ殺し文句。サラッと言ってんじゃねえよ」



土方さんの腕から逃れる。

ぐっと押し倒して、今度は彼の上に股がった。

初めてこの人を上から眺めた。



「…梓、泣くな。俺ぁお前のその涙は好きじゃねえ」



やっぱり、綺麗な人。


吸い込まれそうなくらい真っ直ぐな目。
たくさんのものを見てきた目だ。

いつも1人で全部抱えてしまうこの人の弱さはどこにあるのだろう。



「ひじかたさん、…土方、さん…」



離れたくない、ずっと一緒にいたい。

まだこの人は何も言っていないのに。

目覚めた朝、あなたは居ないような気がして。


こわくて、こわくて堪らない。



「てめえは俺に命を預けたんだ。だったら俺の命も、お前のモンだ」



土方さん知ってる?

みんなね、居なくなる寸前、優しくなるんだよ。

近藤さんも沖田さんも朔太郎もそうだった。


私に触れてくれるの。



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