浅葱色の約束。




私の後頭部に回った手が、ぐっと引き寄せてくる。

額と額がくっつく寸前で止めて、目の前には切れ長の透き通った瞳。



「…生きろ、必ず」



お前が生きてさえいてくれれば、俺も生きている───。


なに言ってるの。

生きろ、じゃなくて。
生きるの、一緒に。


その頬に流れる涙は先ほど私から落ちたものなのか、それとも彼のものなのかはもう分からないけど。


瞳の中にはどうしようも出来ない哀しみが見えた。



「髪、…伸ばさねえのか」



顔回りで短く切り揃えられた黒髪へ指を通される。

土方さんの胸の中、少しだけ顔を上げてみた。



「やっぱり長い方が好き…?」


「…ってわけでもねえが。似合うんじゃねえかと思ってな」


「男のふりしてたから……今まで考えたことなかった」



土方さんはぎゅっと私を抱き締めた。



「すまなかった」



そう言って、ゆっくり目を伏せる。



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