浅葱色の約束。




まじまじと見つめ、腰に刀がないことを確認すると、また首を傾げた。



「お前刀持ってへんの?ここにおるなら刀の1つや2つ持っとくべきやろ」


「ぼ、僕は小姓なので」


「小姓ぅ!?お前みたいな奴が?誰のや!」


「…近藤さん」


「はぁ!?局長かいな!」



なにか文句あるの。

そう強気に言うよりも先に気付けば頭は叩かれ手は握られ、ただされるがまま立ち竦むことしか出来ない。



「俺より筋肉あらへんし」


「僕は体が昔から弱くて…」



いざとなったらこう言えと、土方さんから言われていた。

病気がちだと、だから刀は持てないのだと。

そうすれば常識人ならそれ以上は踏み込まないって。



「僕、ねぇ…。なーんかお前が言うと笑えるわ」



ペシペシ。
馬鹿にするように笑われる。

変わらない身長がずっと忘れていたトラウマを呼び起こすようだった。



『お前捨てられたんだってなぁ?それって生きてる意味あんの?』



そう言って嗤うクラスメイト。



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