浅葱色の約束。
僕の中には3人の存在がある。
1人は、変わりたいと願う人。
もう1人は、変わらなければと願う人。
そしてもう1人。
変わりたくないと、嘆く人。
誰が本物なのか、もうわかっていない。
それでも土方さんはそんなことを言うから。
「身長も伸びたし、もう子供じゃないですよ。土方さんと違ってお酒だって呑めます」
ただ僕はそう言うしか出来なくて。
ヘラヘラと笑うこと。
それが他人を、自分をも騙す術だ。
「いいや変わってねえ、お前は何も」
皮肉のようで、そうじゃない。
そんなことわかっているのに、それを素直に喜べないのはきっと僕の悪い部分。
土方さんは自分に言い聞かせているみたいだった。
なに言ってるんですか土方さん。
「変わってしまったのは僕じゃなくて、…あなたの方でしょう」
僕はぎゅっと、眠るその子を抱き締めた。
*