浅葱色の約束。
振り返った表情は土方さんにそっくりだった。
優しく、温かくて、愛に溢れた人。
土方さんはこの人の元で育って、だからこそあの人も優しいのだと。
「家族ってきっとそんなものよ。元気な顔を見たら、それだけで十分なの。
ちゃんとやってるのねって…、それだけでいいのよ」
「ひじ…父さんは優しいです。ちょっと怖いけど、それでも僕をいつも気にかけてくれます」
いつも帰りが遅いときは叱ってくれて、それでもちゃんと「おかえり」って言ってくれる。
ご飯だってたくさんお代わりしろって。
遠慮はするなって、お祭りのときだって楽しんでこいって言ってくれた。
「沖田さんも近藤さんも、新撰組は怖い人達の集まりじゃない。
僕はあの場所が───…大好きです」
もしずっと居てもいいなら居たいと思う。
家族じゃなくても、私に家族がもし居たらあんな人達がいいと思う。
温かさを教えてくれるのは、いつだって新撰組だった。