ヤンデレ歌い手たちにストーカーされていた件について2
羽白はそう言い、音羽と目線を合わせる。頰に触れられた時、音羽はまたキスをされるのではと恐怖を覚えたが、南斗が羽白の頭を叩いた。

「何勝手にキスしてんだよ!音羽と最初にキスするのは普通リーダーである俺だろ」

「南斗さん、先越されたんが悔しいんや〜」

ニヤニヤと羽白は笑い、南斗は顔を真っ赤にしながら怒る。二人は軽く言い合いになっているが、れだとリギルは止めようとしない。

「と、止めなくていいんですか?」

ニコニコしながら二人が言い合っているのを見ているれだとリギルに音羽は声をかける。するとリギルが頰を赤く染めて音羽に触れた。

「あんな二人は放っておいて、俺と楽しいことしよっか?」

「えっ?」

何をするつもりですか、と音羽が訊ねる前に音羽の口はリギルの口によって塞がれていた。しかも羽白のキスとは違い、舌を口腔内に入れてくる。苦しさから音羽の目に涙が浮かんだ。

「リギル!抜け駆けすんな〜!!」

れだがそう言うと、言い合っていた南斗と羽白は言い合いをやめて音羽の方を向く。そして、黒い笑顔をリギルに向けた。
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