ワタシが好きなのはセンセイじゃありません
そして、数分後
( ガラガラ...)
クラスの担任らしき先生が入ってきた
「今日から、3組の担任になります。柿沼孝太です。担当科目は、数学。
1年間よろしく」
(うわあ、ザ・数学の先生って感じ..大体、30代前半だろうか..パーマをかけているのか天然なのかわからないけど、クルクルしてる短めの黒髪に、..何かのスポーツをやっているのかスタイルは良く、スーツをビシッと着こなしている..どこのブランドのスーツだろ..ファッションにも凝ってるのかな..)
周りの席のそれぞれ仲良くなっている子達同士は、顔を見合わせながら微笑みを浮かべていた。
(誰だっけ..あ〜あの人だ...最近有名モデルと結婚したお笑い芸人の〇〇に似てる..)
そんな先生の自己紹介から始まり、入学式を終え、配布物やらオリエンテーション的なことをして一日が過ぎ、なんとなく話せる友達もできた。まあ一安心。
終礼が終わり、帰りがけ
「斉田さ〜ん、一緒に帰らない?」と隣の席の大野夏海ちゃんが声をかけてきた。
「うん いいよ」
偶然なことに平川さんはワタシの駅の1つ手前の隣の駅らしい
「春希ちゃんって呼んでいい? ワタシのことは夏海って呼んで?」
「うん わかった。春希でいいよ?」
「ねえねえ..春希ちゃ..春希は、担任の先生のことどう思った?
なんか結構クラスの人達の評判良さそうだったよねえ..」
「え?(笑)どうって...なんかお笑い芸人の〇〇に見た目似てない?」
「あ〜確かに!...」
「そういう夏海は、どう思ったの〜?
でも絶対あの感じ女子校で人気なタイプだよねえ・・」
「え...どうも思ってないよお..」
(でも、少し色白の夏海のほっぺはピンク色に染まっていた)
学校の最寄りの駅から電車に乗って隣同士で座り、いろんな会話をした。
誕生日はいつ、好きな食べ物、好きな音楽..連絡先の交換もした。
そうこうするうちに夏海の駅に着いた
「じゃあ、春希 また明日ね」と手を振った。
「うん」 手を振り返し、さようならをした。