アテナ・イェーガー〜争い、のちにキス〜

「大丈夫！街の人たちはきっと話せばわかってくれるから」

ロネはアテナにそう笑いかける。アテナも「そうだといいな」と頷いた。そして、バリケードを作るために四人は立ち上がって動き出す。

アテナを傷付けさせたりしない、そうロネは拳を握り締めながら思い、魔法を放った。



ロネたちが作ったバリケードは、木で作られた巨大なものだ。木で作ったと言ってもロネが頑丈になるよう魔法をかけてあるため、簡単には壊れたりしない。

バリケードをもしも突破されてしまった時のために、アテナが森に住む聖霊や魔獣を集めて街の人を説得するように頼んだ。また、当日はロネたちは何があってもいいように結界魔法をかけて街の人たちからの攻撃を受け止めることにした。

「あとはやっぱり戦闘服だよね〜。というわけで作ってみたよ！ジャジャン！！」

その日、ロネが森へ行くとナタリーがテーブルの上に衣装を並べていた。きちんと四人分ある。顔を隠すための仮面まで用意されていた。