もう誰かを愛せはしない
「水持ってこようか?」
「…ん。水じゃ治まらなそう…」
「じゃあここに来る途中に確かコンビニあったから、薬買ってくるよ」
美佳の背中をさすってからトイレを出て、ジャケットと財布を取りにギャーギャー騒がしい部屋に戻った。
宴会の間違えじゃないのかって思う程、酔っ払いだらけの部屋を呆れながら見渡す。
はぁ…
本当に来なきゃよかった。
そう思って部屋から出ると、後ろから誰かがついてきた。
「…ライハ?」
後ろにいたのは礼羽。
「友達の薬でも買いに行くんだろ。俺もついて行く」
「え?何でわかったの?」
「見てりゃわかるよ」
礼羽は私の返事を待つ事なく、居酒屋から出て行った。
見てりゃわかるって
もしかして合コン中、私を見ててくれたの?
でも私も見てたけど目は合わなかったし、うぬぼれ過ぎかな。
私は礼羽の後を追った。
「ライハ、出て来ちゃっていいの?」
「いいよ、別に。つまんねぇし」
「…本当は私が夜道を1人で歩くのを心配してくれたんでしょ」
そう言うと礼羽は頬を赤く染めてそっぽを向いた。
素直じゃないのも変わってないんだね、礼羽。
昔に戻った気がして私は嬉しくなった。
「この間大学生になったと思ったら、もう4年生になっちゃうね」
「あぁ、早いな」
時間は止まってくれない。
私の心は礼羽と別れてから止まったままなのに…。
「…別れてからもう2年ぐらい経つね。ライハ、まだあのアパートに住んでるの?」
「いや…。やっぱり学生だし、バイトと両立出来なかったから実家に帰ったよ」
「そっか…。じゃあもう…あの部屋は他の人の部屋になっちゃってるかもしれないんだね…」
「…ん。水じゃ治まらなそう…」
「じゃあここに来る途中に確かコンビニあったから、薬買ってくるよ」
美佳の背中をさすってからトイレを出て、ジャケットと財布を取りにギャーギャー騒がしい部屋に戻った。
宴会の間違えじゃないのかって思う程、酔っ払いだらけの部屋を呆れながら見渡す。
はぁ…
本当に来なきゃよかった。
そう思って部屋から出ると、後ろから誰かがついてきた。
「…ライハ?」
後ろにいたのは礼羽。
「友達の薬でも買いに行くんだろ。俺もついて行く」
「え?何でわかったの?」
「見てりゃわかるよ」
礼羽は私の返事を待つ事なく、居酒屋から出て行った。
見てりゃわかるって
もしかして合コン中、私を見ててくれたの?
でも私も見てたけど目は合わなかったし、うぬぼれ過ぎかな。
私は礼羽の後を追った。
「ライハ、出て来ちゃっていいの?」
「いいよ、別に。つまんねぇし」
「…本当は私が夜道を1人で歩くのを心配してくれたんでしょ」
そう言うと礼羽は頬を赤く染めてそっぽを向いた。
素直じゃないのも変わってないんだね、礼羽。
昔に戻った気がして私は嬉しくなった。
「この間大学生になったと思ったら、もう4年生になっちゃうね」
「あぁ、早いな」
時間は止まってくれない。
私の心は礼羽と別れてから止まったままなのに…。
「…別れてからもう2年ぐらい経つね。ライハ、まだあのアパートに住んでるの?」
「いや…。やっぱり学生だし、バイトと両立出来なかったから実家に帰ったよ」
「そっか…。じゃあもう…あの部屋は他の人の部屋になっちゃってるかもしれないんだね…」